ネットや印刷物であらゆるものの追体験ができる今でも、絶対に伝わらないのが味覚と嗅覚と触覚だ。
料理という、行かないと追体験できない味覚と嗅覚について書くというのには、毎度なんとなく埋めがたい隔靴掻痒感がついてまわる。視覚でわかることももちろんあるけれど、それは料理の要素のわずかな部分にすぎないからだ。
それでもレストランについて、料理について書く人がこれだけ多いというのは、あらためて考えると、なんと因果なものかと思う。自分もだけど。
今回のil Pregio岩坪さんの料理は、そういうことを改めて思い出させるものがあった。
今日の主役は香り、見た目と食べた感じのギャップ。